WIKI2019ラッパ吹き
⑲モーリス・アンドレ「トランベツティシモ!」
ファンキー兄弟のベニー・ゴルソンとアート・ファーマーがどんなに襟を正しても黒人霊歌風にしかバロックは響かない。と同様に、モーリス・アンドレがラロ・シフリンと組んでヒットさせた本作は、あくまでもクラッシック界のトランペットの巨匠がポピュラー界の売れっ子編曲者(スパイ大作戦などの映画音楽)と組んで作ったバロック入門編である。ネクタイをほどいた程度のことで讃美歌は黒人霊歌にはならない。ましてジャズになどは!
ラロ・シフリンはディジー・ガレスビーがビバップの精神をラテン音楽に注入してラテン・ジャズを確立させた際の協力者。「ガレスビアーナ」や「新大陸」といったジャズとラテンの融合した協奏曲をガレスピーに提供しているがアドリブが苦手なピアニスト。だから、ラロ・シフリンの編曲だとガレスピーの破天荒な冗長さがスマートに聞こえるが、モーリス・アンドレだとアドリブなしのいいとこどりの抜粋を聞かされているようで、ジャズ風味のない原曲を聞きたくなってしまう。その意味では、モーリス・アンドレはその道の本物だ。
ファンキー兄弟のベニー・ゴルソンとアート・ファーマーがどんなに襟を正しても黒人霊歌風にしかバロックは響かない。と同様に、モーリス・アンドレがラロ・シフリンと組んでヒットさせた本作は、あくまでもクラッシック界のトランペットの巨匠がポピュラー界の売れっ子編曲者(スパイ大作戦などの映画音楽)と組んで作ったバロック入門編である。ネクタイをほどいた程度のことで讃美歌は黒人霊歌にはならない。ましてジャズになどは!
ラロ・シフリンはディジー・ガレスビーがビバップの精神をラテン音楽に注入してラテン・ジャズを確立させた際の協力者。「ガレスビアーナ」や「新大陸」といったジャズとラテンの融合した協奏曲をガレスピーに提供しているがアドリブが苦手なピアニスト。だから、ラロ・シフリンの編曲だとガレスピーの破天荒な冗長さがスマートに聞こえるが、モーリス・アンドレだとアドリブなしのいいとこどりの抜粋を聞かされているようで、ジャズ風味のない原曲を聞きたくなってしまう。その意味では、モーリス・アンドレはその道の本物だ。

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