WIKI2017

ラッパ吹き

⑰早川博二/暗い港のブルース「モダン・プレイボーイズ/暗い港のブルース」
 

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私より三つ上のUターン者。潰れては再開を繰り返している銭湯紛いの温泉で偶に出くわす。彼は日課のように温泉を利用しているようだ。近場でもあり、サウナも楽しめるとあって実用以上の効用もあるのだろう。
老後の余暇の善用は思うほどに容易くない。心構えをしっかりしないと暇つぶしどころかつきあいにも失敗しかねない。囲碁将棋、グランドorゲート・ボール、カラオケ程度ならば正気のうちだが、パチンコ・麻雀あたりになると「冷や水」煮え湯の場合も。その点、半日500円で健やかな時が過ごせる温泉はふところにも優しいからだ。
 「八十の手習い」はちと大げさに過ぎると思っていたが、慎ましい余生、老後の暇潰しの気分を払拭して、心構えを正して手習いに励む元気者もいるようだ。先日、無沙汰気味の知人と蔦屋で出くわした。老後の悪習を絶って、サックスを習い始めたと。「ハーレム・ノクターン」を吹いてみたいんだよな、ジョージ・オールドのように、だと。我らの若かりし頃は、石原裕次郎の「夜霧よ、今夜もありがとう」のバックですすり泣いていたテナーが印象的だった。「ハーレム・ノクターン」はテナーの豪快な吹奏もよいが、モダン・プレイボーイズが「暗い港のブルース」のB面でカラッと仕上げたものも爽やかでよい。トランぺッターは早川博二。ベルト・ケンベルト楽団の「真夜中のブルース」や「星空のブルース」のヒットにあやかった感のある「暗い港のブルース」は早川のオリジナル、和製のトランペット曲としては珍しいヒット作。なかにし礼が歌詞をつけ、キング・トーンズが歌ってもいる。私も入れ歯でも作って、ラッパ吹きに復帰しようかな。

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